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現場管理(施工管理)アプリとは?メリット・デメリットと選び方のポイント
最終更新日:2024/10/30
施工管理や現場管理など煩雑な管理業務を改善したい、業務効率化や現場の職人のモチベーションアップなどを実現して働きやすい現場をつくりたい。そんな方には現場管理(施工管理)アプリがおすすめです。ただし、アプリを選ぶときは、次の3つを押さえる必要があります。
- メリット
- デメリット
- 選び方
そこで今回は、現場管理アプリのメリット・デメリット・選び方をそれぞれ詳しく解説します。
※なお現場管理アプリは施工管理アプリとも呼ばれます。ここでは表現を統一するため現場管理アプリと表現しますが、施工管理アプリを探している方にも当てはまる内容です。
もくじ
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現場管理アプリとは
現場管理アプリとは、デジタル技術を活用し現場管理業務の一部を効率化させるITツールです。
例えば以下のような機能があります。
- 案件情報管理
- ドキュメント管理
- 写真・図面管理
- スケジュール・工程管理
- タスク管理
- 顧客管理
- チャット機能
- 電子小黒板機能
- 受発注管理
詳しいメリットは後述しますが、事務的な管理業務を効率化できるため、現場管理責任者から現場のスタッフや職人など、多くの人の仕事を効率化できる効果が期待できます。
そもそもなぜ現場管理や施工管理にアプリが必要なのか
現場管理アプリは、建設業が抱えている長時間労働問題や、人手不足問題の解消に効果的だと注目されており、実際に中小から大手企業まで多くの企業が導入しています。
導入することで業務効率化だけでなく、ペーパーレス化の推進や、伝達間違いのない情報共有など、さまざまな効果が期待できるため必要性が高いツールだと言えるでしょう。
現場管理や施工管理を行う責任者は、一人で複数の建築現場を受け持っていることがほとんどです。特に施工管理者は、一現場の作業指示や工事の進捗確認だけではなく、全体の工程管理や原価管理、その他役所への書類提出など事務作業まで多岐にわたります。
そのため煩雑になりがちで、細かな確認まで全てを一人でやりきることは、管理者の負担増になるだけでなく工事全体の進捗にも大きな影響を及ぼしかねません。とはいえ、すぐに人手を増やすことは、コストの面でも難しいだけでなく、責任あるポジションの仕事がすぐにできるわけではありません。
そこで施工管理士など責任者の負担を軽減し、大事な全体管理を手助けしてくれるのが現場管理(施工管理)アプリなのです。
現場管理アプリを使うメリット
アプリを活用することで得られるメリットは主に3つです。
- 最新の情報を即座に共有できる
- 言った・言わないの水掛け論が起こらない
- 現場の状況をリアルタイムで確認できる
詳しく解説します。
最新の情報を即座に共有できる
現場管理アプリを使えば、関係者全員に最新の情報を即座に伝えることができます。
例えば、図面が更新された際は、関係者全員がスマホやタブレットなどから最新の図面を確認できるようになるため、1人ずつメールで最新図面を送る必要はありません。
また、情報にはスマホやタブレットでアクセスできるため、担当者が不在なために必要な情報を取得できず、トラブルが起きるといった心配もなくなるでしょう。
言った・言わないの水掛け論が起こらない
現場管理アプリのチャット機能では、全ての会話が記録されます。基本的に、チャットで現場とやり取りをするか、電話のやり取りをチャットに記録しておくことで、言った・言わないの水掛け論になる心配がなくなります。
現場管理アプリにはチャット機能がないものもありますが、チャット機能がついているものがオススメです。メールよりも手軽に活用できるうえに、口頭とは違い記録が残るからです。
言った・言わないの水掛け論は、どちらか一方が折れなければ話がまとまらないため、結果的に人間関係が悪化する恐れがあります。施工管理を担う人にとって、人間関係の悪化は現場を安定させるためにも絶対に避けたいもの。ソフトの機能を活用して言った・言わないを防ぎましょう。
現場の状況をリアルタイムで確認できる
現場管理アプリでは、撮影した写真や動画をすぐに共有できます。現場管理者にとっては、建築現場の状況をリアルタイムで把握できるため、的確な指示を出しやすくなるでしょう。
また、現場の職人としても、撮影した写真をメールに添付したり指定のフォルダに仕分けしたりする必要がなくなり、双方ともに業務効率が上がります。
複数の現場を受け持つ施工管理者の場合、実際に現場に出向き確認できない場合も多いためよりリアルな状況把握ができることは大きなメリットです。
現場管理アプリを使うデメリット
アプリを導入する際にデメリットと考えられる部分も把握しておきましょう。考えられるのは次の2つです。
- コストがかかる
- 使いこなせい可能性がある
詳しく解説します。
コストがかかる
現場管理アプリは基本的に有料です。
無料で使えるソフトもありますが、機能が限られていたり、使用人数に制限がある場合があります。せっかく導入したのに、思った効果が得られなかった場合、また別のアプリを入れ直すのは余計な時間と労力がかかってしまいます。もし無料ツールを選ぶなら、まず有料アプリから検討し、納得できるものが見つからなければ無料ツールを使う、という気持ちで選ぶとよいでしょう。
その場合、考えるのはアプリやソフト単体のコストだけで比較せず、施工管理者の人的コストを加味して長期的な目線で考えてください。例えば、アプリを導入したことで施工管理者の作業や業務時間を1~2時間削減できれば、残業代の削減やオフィスの光熱費の削減にも繋がります。こうした結果が積み重なり、導入コスト以上の効果が得られることも考えられます。
その効果が長期的に継続することを考えれば、新しい人を採用したり、施工管理の業務フローや体制を見直すような大がかりなことをしなくても改善できるかもしれません。現場管理アプリによって業務効率化を実現できれば、作業の質が上がったり人件費を抑えたりできます。そうなれば、現場管理アプリの導入コストや月々のコストの元をすぐに取れます。
使いこなせないリスクがある
現場管理アプリを導入したものの、使いこなせない人がいると、そのメリットを十分に活かすことができません。使いこなせない人がいると、その人達にだけ別の方法で情報を共有することになり、返って労力が増えてしまいます。
対策としては、事前のヒアリングをしっかりと行うことと、ITツールやソフトに対して苦手意識を持っている人でも扱いやすい簡単なものを選ぶようにすることです。簡単な現場管理アプリであれば、スマホを所有している人であれば十分に使いこなせるでしょう。
現場管理アプリは、無料の連絡ツール・クラウドサービスで代用できる?
特定の機能しかいらない、という場合には代用は可能です。例えばスケジュール管理だけがしたいならカレンダーアプリ、チャットだけがしたいならチャットアプリなど、限定的であれば無料で使えるツールは多数あります。
例えば、Googleドライブにデータをアップして、LINEでやり取りをする方法があります。しかし、この場合のデメリットは「複数のアプリを併用しなければならない」ということです。結果、覚えることややることが増えてしまい、業務効率化の効果としては今ひとつになってしまいます。
なので、「限定的な機能を求める場合は代用可能」、「複数の機能が必要になるのなら現場管理アプリ」という考え方で線引きするとよいでしょう。
現場管理アプリの選び方
アプリやソフトによって機能や使いやすさが異なるため、自社に合っているものを選ぶことが大切です。現場管理アプリを選ぶ際のポイントは次の4つです。
- チャット機能が搭載されているもの
- 写真関連の便利機能が搭載されているもの
- 用途に見合ったコストのもの
- シンプルで使いやすいもの
詳しく解説していきます。
チャット機能が搭載されているものを選ぶ
チャット機能は、言った・言わないの水掛け論を防ぐために必要な機能ですが、すべての現場管理アプリに搭載されているわけではありません。そのため、チャット機能が搭載されているかどうかは事前にチェックが必要です。また、写真を添付できるかも確認しておきましょう。
写真関連の便利機能が搭載されているものを選ぶ
撮影した写真を簡単にアップできる、関係者に一斉送信できるなど、写真関連の便利機能が搭載されているか確認しましょう。写真は現場との連絡に使うことが多いため、写真関連の機能に問題があると、現場管理アプリのメリットを十分に得ることができません。
用途に見合ったコストのものを選ぶ
先ほどもお伝えしたように、ツール単体の金額で考えずに選ぶことがポイントです。その上で、自社が求める機能や期待できる効果とコストを比較して選ぶようにしましょう。
例えば、SITEは月額450円(税込)×利用人数と導入効果を高めるために必要な初期費用です。導入しやすい費用でありながら、写真関連機能が充実、チャット機能も搭載しているなど、コストパフォーマンスが高い現場管理アプリとしてご提案しています。100名のアプリユーザーと無料連携できるので、外部の取引先や施主とも気軽に利用できるのも便利です。
より詳しく知りたい、という方はこちらから資料ダウンロードが可能です。
シンプルで使いやすいものを選ぶ
現場の職人や現場監督など関係者全員が使いこなせるように、視認性がよく、単純な操作で使える現場管理アプリを選ぶことが大切です。最初は使いこなせなくても、教えることで使いこなせるようになれることは絶対条件です。
多機能な現場管理アプリは魅力的ではありますが、多機能すぎて使いこなせなければ元も子もありません。例えば、全従業員がITに精通しており、確実に現場管理アプリを使いこなせるのであれば良いのですが、そのような企業は少ないのではないでしょうか。したがって、シンプルで使いやすい現場管理アプリを選ぶのがおすすめです。
現場管理アプリ選びの注意点【よくある失敗例】
現場管理アプリを選んだものの、以下のような失敗例をよく耳にします。
- 機能が使いこなせず効果が感じられない
- 導入したものの、使う人と使わない人がいて結局手間が増えた
- 無料アプリだったので、導入後のサポートが受けられず困った
などです。
このような失敗例は非常に多く、またこうした結果になることを恐れて中々アプリが導入できないと考えられるケースもあります。
自社に合った現場管理アプリを選ぶには、自分達だけで考えずに一度相談してみることをおすすめします。テキストだけでなく、担当者に話を聞き、自社への導入イメージを具体化しましょう。上記のような失敗に陥らないためにも、専門家か実際に導入した人に話を聞いた上で検討してみてください。
建設業界で使われている現場管理ツール
ここでは現場管理を管理する際に使われているツールを、一部ピックアップしてご紹介します。それぞれの特徴や便利なポイントを簡単にまとめているので、アプリ選びの参考にお役立てください。
LINE WORKS / ワークスモバイルジャパン株式会社
出典:https://line.worksmobile.com/jp/
LINE WORKSは簡単に説明するとビジネス版のLINEです。
- スタンプなど日頃使っているLINEのような使い心地
- 業務効率化に必要な機能が揃っている
- ワークフローや業務支援などの他社ツールとの連携ができる
LINE WORKSの便利なポイントは
- LINE感覚で使用できるチャットが便利
- どの業界でも扱える汎用性
- 外部関係者とつながりやすい
LINEWORKSの良い点はLINE感覚で使えることです。日頃使い慣れているもののビジネス版なので、特に難しい説明もなく使用できるでしょう。どこかの業種に特化しているわけではないので、汎用性が高いのも良い点です。
kintone / サイボウズ株式会社
出典:https://kintone.cybozu.co.jp/
kintoneはどんな仕事にも活用できる業務改善プラットフォームです。
- Excelやメール、書類などバラバラな情報を一元管理
- コミュニケーションも含めてこのツール一つでできる
- 会社、外出先、自宅、どこからでもアクセス可
kintoneの便利なポイントは
- フォーマットが揃っているので管理シートが簡単に作成できる
- 情報の検索性が高く、欲しい情報がすぐに見つかる
- 外出先でも使えるので経費申請が便利になる
kintoneの特徴は、とにかくどの業種のどの仕事にも使えることです。勤怠・顧客・営業の管理から、ワークフロー、社内SNS、社内報まであらゆることが一つのツールで対応できます。多機能なので使いこなすには専門性と時間が必要かもしれませんが、拡張性の高いツールだと言えます。
サイボウズOffice / サイボウズ株式会社
出典:https://office.cybozu.co.jp/
サイボウズOfficeはkintoneと同じくサイボウズ社が提供するツールで、中小企業向けのグループウェアです。
- 情報共有に必要な基本機能をワンパッケージで提供
- パソコンやモバイルなどあらゆるデバイスに対応
- 導入企業の約半数がグループウェアをはじめて導入
サイボウズOfficeの便利なポイントは
- トップページに必要な情報が集約される
- 個人やチームの予定が一目でわかるスケジュール機能
- ログインと連動して勤怠管理ができるタイムカード機能
サイボウズOfficeは中小企業向けに作られたグループウェアです。社内の予定管理やプロジェクト管理を一つのツールで管理したい企業に向いています。
ちなみにグループウェアとは、社内の情報共有を円滑にするためのツールで、チームのスケジュールやタスク管理、チャットやビデオ通話機能などのコミュニケーション機能などが一つにまとまっています。
グループウェアについて、詳しくは以下の記事でも解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
中小企業にもおすすめしたいグループウェアとは?導入メリット・選ぶポイントを解説
SITE(サイト) / 株式会社CONIT
施工管理者の工程管理を効率化し、業務負担を軽減する建設業に特化した情報共有ツールです。
- 案件管理
- チャット
- スケジュール
これら3つの機能をメインとしたシンプルな設計なので、導入する際の細かな説明がほとんどいりません。
SITEの便利なポイントは、
- 顧客管理ができる
- 写真の自動振り分け・整理ができる
- Googleマップと連携、場所や駐車場の検索ができる
- 報告書が作れる
- 工程表がある
- 連携した電子小黒板アプリがある
など、建設現場に必要な機能が揃っています。業界に特化し、余計な機能を無くしているので、現場の職人も含め誰もが使いやすい設計になっているのが特徴です。
「ITツールは難しそう。イメージが湧かない……」と思われる方が多い現場や、「少人数で丁度良く使えるツールが欲しい」と考えられている場合は、ぜひ下記リンクをご覧いただき、ITツールのイメージを掴んでみてください。
まとめ:現場管理(施工管理)アプリは長期的なメリットを考えて選ぼう
現場管理アプリを導入することで、最新の情報を速やかに共有できるようになるほか、チャット機能を活用することでやり取りの履歴を残せるようになります。
その一方で、コストの問題や使いこなせないリスクがあることなど、デメリットもあります。メリットとデメリットを比較して、自社に合っていると感じるのであれば、現場管理アプリを導入してみてはいかがでしょうか。
また、SITEブログでは、建設業のDXや働き方改革をサポートするための情報を定期的に発信しています。興味のある方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
建設業に必要なデジタル化とは何か?DXとの違いも踏まえて徹底解説
【2024年適用】建設業の働き方改革を実行するために必要なことは?具体的な4つの方法まで徹底解説 – SITE(サイト)
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